食道胃腸の病気情報館

食道胃腸の病気の症状原因治療についての情報です

腸の主な病気

ピロリ菌と胃腸の病気の関係が明らかになったことで、胃の病気が減少している一方で、腸の病気、特に大腸の病気が増加傾向にあり、大腸がんは癌の中で発症率が最も多くなると考えられています。欧米化した食生活で、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性疾患も増えてきています。また、食生活の変化から食物繊維摂取量の減少や高齢化に伴う便秘も増加傾向にあります。暗黒の臓器とも呼ばれ、病気になりにくいとされている小腸にも、新しい検査方法によって潰瘍や癌などの病変が見つかるようになっています。

主な腸の病気の症状と状態

 十二指腸潰瘍

十二指腸潰瘍は、ピロリ菌や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などが原因で傷ついた十二指腸の粘膜が胃液によって消化されて、粘膜上皮の粘膜下層まで組織欠損する病気です。十二指腸潰瘍の90%以上がピロリ菌感染を背景に発症するといわれています。十二指腸潰瘍でよくある症状は、上腹部やみぞおちの痛み(鈍い疼くような焼けるような痛み)で、空腹時や夜間に痛みを感じることが多いです。

 腸のポリープ

ポリープは隆起性のいぼ状の病変です。自覚症状は殆どありませんが、ある程度の大きさになると便と接触して出血することがあります。腫瘍性ポリープの原因として遺伝子の異常が考えられています。また、腫瘍性ポリープは発がん物質の影響で癌化しやすいと考えられています。

十二指腸のポリープ
十二指腸ポリープは良性(Brunner腺腫)が多く、悪性ポリープは極めて稀です。

大腸のポリープ
大腸ポリープには、癌化の可能性のある腺腫とよばれる腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープ(過形成、炎症性、過誤腫性)があります。

 大腸がん

大腸がんは、腺腫(良性腫瘍性ポリープ)が癌に変化する場合と、正常粘膜から直接がんが発生する場合があります。日本人の大腸がんの発生率は、直腸とS状結腸が半数以上を占め、次いで上行結腸、横行結腸、盲腸、下行結腸の順といわれています。大腸がんの初期は特に自覚症状はなく、症状は癌が発生している部位や程度によって異なります。(小腸にも癌は発生しますが非常に稀です。)

 急性虫垂炎(盲腸炎)

虫垂炎の痛みは、突然にみぞおち辺りから始まり、右下腹部の虫垂の部分に向かって移動する特徴があります。虫垂炎を放っておくと化膿して破裂することで腹膜炎を起こすことがあります。原因は特定されていませんが、虫垂に糞石が溜まって大腸菌などの細菌感染により発症すると考える説が有力です。

 過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群(IBS)はの機能性消化管障害(FGIDs)の一つで、レントゲンや内視鏡検査で炎症や潰瘍といった形態的異常が見つからないのに、便秘や下痢の便通異常を伴う腹痛や腹部不快感が繰り返される症状があります。ストレスが原因といわれています。

 炎症性疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)

クローン病と潰瘍性大腸炎は似ている点が多く、纏めて炎症性腸疾患と呼ばれる難病指定の慢性炎症性の病気です。クローン病と潰瘍性大腸炎が似ている点は、炎症性の腸疾患である、比較的若い世代に発症、似た症状(腹痛、発熱、下痢、下血、体重減少など)を呈することです。大きく違う点は、潰瘍性大腸炎は大腸に限られえるのに対し、クローン病は消化管全て(特に小腸と大腸)に炎症が起こる可能性があることです。他には炎症の起こり方や炎症の深さなどがあります。

 腸閉塞(イレウス)

腸閉塞は、何らかの原因で腸がふさがって、腸内容物の通過障害が起きた状態です。腸閉塞は、腹痛に吐き気や嘔吐を伴う最も代表的な症状です。腸の癒着、腫瘍による閉塞、腸捻転などが原因の機械的イレウスと、腸管運動の低下や腸管麻痺、腸管の痙攣などが原因の機能的イレウスがあります。

 鼠径ヘルニア(脱腸)

鼠径ヘルニア(脱腸)は、腹膜や腸の一部が筋膜の間から皮膚の下に出てくる病気で、鼠径部(太もも又は足のつけね)部分に多く発生します。腹圧があがると脱出し、力を抜くと元に戻りますが、症状が進行すると痛みや違和感が強くなり、はみ出た腸が筋肉で締め付けられて元に戻らない嵌頓(かんとん)と呼ばれる状態が起こります。すると、絞扼性腸閉塞による血流障害で壊死を起こして激しい腹痛や嘔吐を起こし、緊急の処置が必要になります。

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