食道胃腸の病気情報館

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過敏性腸症候群(IBS)とは

過敏性腸症候群(IBS)とは、下腹部中心の症状(腹痛・腹部不快感など)や便通異常(便秘・下痢)が慢性的また繰り返しているのに、器質的疾患が認められない病気です。機能性消化管障害のひとつで、生活の質(QOL)を低下させる病気です。若年~中年層に多い病気と考えられていますが、現代のストレス社会においては老年者にも多くみられます。
便秘や下痢には、過敏性腸症候群(IBS)や深刻な病気が隠れていることがあります。腹痛や腹部の不快感、下痢や便秘などが長期間続く場合は、消化器科の受診をおすすめします。

過敏性腸症候群IBSの症状

便通の状態によって、便秘型・下痢型・交替型(便秘と下痢を交互に繰り返す型)に分けられます。
下痢型は、男性に多いといわれています。不意に便意を感じるのが特徴で、便の形状は軟便・水様便・粘液便です。突然の便意に対する不安が、更に症状を悪化させる原因になります。一方、便秘型は女性に多いといわれています。便の形状が硬便やコロコロの兎糞状便であったり、排便困難がある状態です。
いずれの型にも起こりうる症状として、腹痛・膨満感・腹鳴(お腹がゴロゴロ鳴る)・ガス貯留感・おなら・吐き気などがあります。腹痛には、急の疝痛(さし込むような痛み)と持続性の鈍痛がありますが、排便によって一時的に改善するのが特徴です。ほかに、めまい・頭痛・肩こり・動悸などの自律神経失調症の症状や、不安感・落ち込み・イライラ・不眠などの精神症状が現れることがあります。

過敏性腸症候群IBSの原因

原因はよく分かっていませんが、複数の因子が関わっている考えられています。腸管の運動機能異常や過敏性、身体的・肉体的ストレスがあげられます。また、細菌性やウイルス性の感染性腸炎後に、IBS発症リスクが高まると考えられています。
脳と腸は密接に影響しあう関係(脳腸相関)にあります。ストレスが消化管に影響を及ぼすことはよく知られており、ストレスが過敏性腸症候群IBSを誘発したり悪化させたりします。

過敏性腸症候群IBSの診断

症状による診断には、ローマ基準やBMW基準といった診断基準が用いられます。一般的な検査として、血液生化学検査、尿一般検査、便潜血検査があります。50歳以上で初めて発症の場合や、発熱・体重減少・直腸出血などの警告徴候がある場合は、大腸内視鏡検査が行われます。
診断にあたっては、器質的疾患を除外することが重要です。過敏性腸症候群IBSの症状に似た病気に、大腸がんや炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)があります。ほかに、感染性腸炎・虚血性腸炎・大腸憩室症などの腸疾患や婦人科系などの器質的疾患の除外も重要です。

過敏性腸症候群IBSの治療

治療は、生活習慣の改善、食事療法、薬物療法になります。薬物療法で症状が改善しなかったり、日常生活に大きな支障がある場合は、心療内科や精神科の治療も考えられます。

生活習慣の改善:規則正しい生活、十分な睡眠と休養、適度な運動、ストレス解消をします。

食事療法:暴飲暴食、不規則な食事、刺激物や脂肪分の多いもの、冷たいもの、症状が出やすい食べ物を避けます。食物繊維や乳酸菌の食品が症状を軽くすることがあります。

薬物療法:腸管の機能改善薬、下痢・便秘の緩和薬、抗不安薬・抗うつ薬などが、単独または組み合わせて用いられます。

※過敏性腸症候群:IBS(irritable bowel syndrome)

 - 機能性消化管障害

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