食道胃腸の病気情報館

食道胃腸の病気の症状原因治療についての情報です

非腫瘍性(過形成性・過誤腫性・炎症性)大腸ポリープは殆ど良性

非腫瘍性大腸ポリープには、高齢者に多い過形成ポリープ、若年者に多い過誤腫性ポリープ、遺伝子に関係なく腸に強い炎症を受けた後に起こる炎症性ポリープがあります。
癌化の可能性のある腫瘍性大腸ポリープ(腺腫)に対して、非腫瘍性大腸ポリープは基本的に良性です。非腫瘍性ポリープの癌化は殆どなく、積極的に切除する必要はなく、症状がなければ経過観察になります。ただし、癌化が稀な非腫瘍性の大腸ポリープであっても、癌化の可能性がわずかでもあります。例えば、過形成性ポリープ(鋸歯状ポリープ)です。定期的に検査を受けることが大切です。

過形成性ポリープHPは癌化する?

腺腫の次に多いのが過形成性ポリープHPで、高齢者の殆どにみられ、老化現象のひとつです。腺管の鋸歯状変化を伴う過形成性増殖による病変で、左側結腸(直腸からS状結腸)にやや多く、平坦型で、基本的に良性です。例えば、左側結腸のHPの殆どはHPのまま経過するとされています。
癌化する可能性がわずかにあります。過形成ポリープHPは鋸歯(きょし)状病変と呼ばれる病変群のひとつです。HPから直接発癌することはないのですが、この病変群中のSSA/P(平坦型で右側結腸に多い)またはTSA(隆起型で左側の直腸からS状結腸に多い)に移行する可能性があると考えられています。SSA/PとTSAは癌化リスクがあります。

過誤腫性ポリープとは

過誤腫性(かごしゅせい)のポリープは、正常な大腸粘膜が過剰に育ってポリープ状になった組織奇形の類です。多くが若年性ポリープです。ほかに、Peultz-Jeghers(ボイツイエーガース)ポリープがあります。
若年性ポリープは幼小児に多い型ですが、約3分の1は成人です。下血が主訴であることが多いポリープです。好発部位は直腸とS状結腸で、散在して発生し、出血しやすいのが特長です。有茎性の隆起で、頭部表面は平らで発赤が強いことが多く、癌化することはないとされています。
Peultz-Jeghers(ボイツイエーガース)ポリープは、遺伝性疾患のボイツイエーガース症候群で見られる多発ポリープと同様の組織型のポリープが、皮膚色素沈着を伴わず単発発生したものです。食道を除く消化管に多発して、皮膚や粘膜に色素沈着を伴っていれば、ボイツイエーガース症候群となります。有茎性の隆起で、頭部は分葉傾向があり白色であることが多く、癌化する可能性がわずかにあります。

炎症性ポリープ(炎症性ポリポ-シス)とは

炎症性ポリープは、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患や感染症などによって、腸に生じた強い炎症に伴ってできる粘膜隆起です。単発性の炎症性ポリープの頻度は低く、多くが多発性の炎症性ポリポ-シスです。炎症性ポリポ-シスには、潰瘍で残った島状粘膜がポリープのように見える「偽ポリポーシス」と、粘膜が再生する過程で増殖した多発性の細胞の塊があります。不整形のものが多く、炎症がある場合は発赤で、炎症がなくなると褐色になります。癌化することはないとされています。

※過形成ポリープ:HP(Hyperplasia Polyp, Hyper Plastic Polyp)

※SSA/P:無茎性(広基性)鋸歯状腺腫/無茎性(広基性)鋸歯状ポリープ(Sessile Serrated Adenoma/Polyp )

※TSA:古典的鋸歯状腺腫(Traditional Serrated Adenoma)

※過誤腫性ポリープ:Hamartomatous polyp

 - 大腸ポリープと大腸癌

PC用

PC用

  関連記事